リスク管理の超リアル!御嶽山噴火サバイバル!
皆さん、こんにちは。
先日、御嶽山が噴火しました。
山は秋の登山シーズンで当日は天候にも恵まれて、登山日和だったそうです。
登山客はお昼までの山頂登頂を目指して行動されていた方が多かったようです。
そして噴火。
噴火は11時52分という事で、まさに登頂してくる登山客を直撃する形になってしまいました。
もし、この噴火のタイミングが1時間ズレていれば、犠牲者の数はもっと減っていたと言われています。
当日、小学生の娘2人を連れて登山を楽しんでいた「A」さん。
お昼に合わせて王滝山頂上に到着し、そこで昼食を取り、子供たちの体力的な状況や天候の翳りなどを考慮して、
剣ケ峰まではいかずに下山をしようと決めたその時に、噴火に遭遇したそうです。
下山支度する中で子供たちを山荘近くのトイレに連れて行った時に、
ふとそのトイレの真下にあたる部分に、何かの入り口のようなものがあることに気づいたそうです。
これが後に、この方たちの明暗を分けました。
噴火した瞬間は、何が起こったか分からなかったそうです。
まるで他人事のように、「あ、噴火した」という感じだったそうです。
噴火して噴煙が迫ってくる状況を見た瞬間に我に返り、そこから数秒で自分たちの取る行動の決断を出されています。
・噴煙に巻き込まれたら死ぬ
・山荘まで距離
・娘2人がいる自分たちでは山荘の避難小屋まで走って隠れることは不可能
・自分たちの周りで身を隠せられる場所はないか?
・トイレは?⇒娘2人と自分ではスペース的に無理
・トイレの真下にあった入口は?
・ここからトイレまでの距離
そして、この親子はトイレの真下にあった「汚物タンク」の格納庫スペースに逃げ込み、噴煙をやり過ごしたとの事です。
ここまでの行動時間が、僅か数十秒とのこと。
結果、この親子は何とか無事に下山して全員が助かりました。
この親子が助かった大きな要因の一つが、父親の「初動の速さ」だと考えられます。
他人事 ⇒ 自分に起こることへの認識 ⇒ 現状判断 ⇒ 推測 ⇒ 決断 ⇒ 行動
人は思いもよらないことが自分の周りに起こると、瞬間認識できず、他人事のようにとらえてしまうようです。
ここで思考と行動が停止してしまいます。
この状態からどれだけいち早く我に返り、行動に移れるかが生死を分けるそうです。
また状況を瞬時に判断出来る為には、そこまでに得てきた知識と経験で差が出てきます。
Aさんは登山歴がかなりある方なので、娘の体力的な部分も考慮しての判断が出来たのだと思います。
だから、
噴煙=危険
と直ぐに考えられたのかもしれません。
噴煙は見た目からでは分かりませんが、
高熱蒸気と硫化ガスに火山灰などが混ざり、さらに一緒に噴石も交じっていて大変危険なものです。
また、状況分析から推測を立て決断して行動を起こすことは、日々の訓練によりその初動を早められます。
そういう点でAさんはリスクマネージメントが出来ていたため助かったとも言えるでしょう。
もちろん、その時の偶然も生還に関係していたことは事実ですが。
私たちもリスクマネージ出来るよう、日頃からのトレーニングに努めましょう。
今、世界的な経済の変換点に我々は立たされています。
アンテナを広く張り、世界で起こることは自分にどう影響あるのか推測し、頭を働かせて行動していきましょう!
有難うございました。